<大怪我から21日/退院から15日②>「死ぬほど犬が好きです」という先方の対応
ちなみに、先方からは覚書の内容にその場で了承いただけなかった。
私たちの用意した覚書の内容は、こうした費用の全額負担である。
■これまで支払っていただいた治療費のみならず、
今後も発生する治療費・リハビリ等の費用
■退院後に必要となったサークルやハーネスの購入費
■後遺症が残っている状態であり、その負担を極力軽減するための床材の購入費
それに対し、先方の主張は次の通り。
■自分たちの加入しているペット保険では、対動物の保険は下りない。
あなた方の保険を使って治療してほしい。
それにより料率が上がる場合は、その分を自分たちが支払う。
■死ぬほど犬が好きであり犬は家族であるから、ローマのことも
出来る限りのサポートをしたい。
自分たちは、その辺のまともなに人間よりもまともな人間だし、逃げも隠れもしない。
しかし、保険会社からは、
これまで支払った治療費についても「払ってはダメ」と言われたし、
周りの人間(弁護士等)から「犬はものだから」などいろいろと言われる。
とは言え、自分としては最大限やりたいのでまずは3ヶ月分の治療費は支払うつもり。
■覚書については、最低限の内容にするのが良いのかちょっと確認をして返事をする。
先方は、犬が死ぬほど好きで、犬が家族であり、最大限のサポートをしたい。
でも、周りからいろいろと言われるからとか、犬は”物扱い”だからとか。
本当に犬が大好きで犬を家族だと思っているのなら、
その場で覚書にサインするだろう。
その対応に、先方の本心が全て現れている。
確かに、そこでサインをしないのは常識的かもしれない。
安易にお金に関する書類にサインをするものでもないからだ。
でも、先方から聞こえてくる言葉に多くの矛盾や気持ち悪さが滲み出ている。
もちろん、お見舞金だって何もない。
仮に差し出されてもそんなものは受け取るつもりは1ミリもないけれど、
もし自分たちが先方の立場だったら、
犬は大切な家族でありそれを死にかけさせ後遺症まで残しているのだから、
”物扱い”ではないお見舞金・慰謝料を支払う。
ちなみに、経営されているのか勤められているのかは知らないけれど、
「うちも大きな会社なので、弁護士とかいろいろいますから」と言っていた。
年齢的にも、例えば乗っている車やお家の感じからも、
経済的な苦しさなんて微塵も感じない。
日本の年収ピラミッドでは、間違いなくてっぺんのてっぺんに入るだろう。
犬が死ぬほど好きで、犬は家族であって、経済的な苦しさもなく、
ローマのために出来る限りやりたいけれど、
昨日の段階で断言していただけたことは「3ヶ月間の治療費は支払います」のみ。
「まともな人間」とは、とても利己的であって、自己陶酔的で過信しており、
自分のしてしまったことの責任を誠実に取らない人のことなのだろうか。